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LINEのトーク履歴を復元できない原因と対処法まとめ
スマホ機種変更におけるLINEアカウントの引き継ぎはシンプルになり、電話番号とパスワードを照合するだけで移行が可能です。ただトーク履歴だけは例外で、iCloudやGoogleドライブを使ったバックアップ作業が別途必要です。設定等によっては、復元途中でトラブルが生じるケースもあります。
とはいえ、バックアップさえ確実にできていれば、ほとんどのケースでトーク履歴は失わずに済むでしょう。そこで本記事では、LINE(ライン)のトーク履歴が復元できないときに考えられる原因を挙げたうえで、それぞれの対処法を紹介します。
原因:トーク履歴のバックアップを取り忘れていた
LINEのトーク履歴を引き継ぐには、旧端末でのバックアップ作業が必須です。バックアップなしでアカウントの引き継ぎを完了させた場合、基本的には新端末にトーク履歴を引き継げません。
しかし、旧端末が手元にあり、かつバックアップの存在に気づいたのがアカウントの引き継ぎ中もしくは引き継ぎ直後なら、まだトーク履歴をバックアップ・復元できる可能性があります。
対処法1:旧Androidスマホでバックアップを取得する
Androidスマホでは、アカウントの引き継ぎ完了後でもトーク履歴の移行ができる可能性が高いです。
まず、LINEアカウントの引き継ぎを済ませると、旧端末のLINEアプリに「利用することができません」の画面が表示されます。この画面で
ボタンを押さずに、画面下部の「戻る」ボタンや「ホーム」ボタンをタップします。その上でマルチタスク画面でアプリを強制終了させてください。もし、確認ボタンを押してしまった場合はその瞬間LINEアプリが初期化され、バックアップの取得は完全に不可能となってしまいます。
再び旧端末でLINEアプリを起動させると、通常と同じLINEのホーム画面が立ち上がるはずです(この状態ではトーク履歴のバックアップ以外の機能はすべて停止しています。)
「ホーム」タブの設定ボタンから、
→ の順にタップし、バックアップをおこないましょう。旧端末のLINEアプリでバックアップが取れたら、新端末のLINEアプリを開き同じ手順でバックアップの画面まで移動してください。ここで
ボタンを押せば、これでトーク履歴が復元できるはずです。対処法2:旧iPhoneでバックアップを取得する
Android版LINEのケースと異なり、iPhone版LINEでは引き継ぎ完了後にトーク履歴を引き継ぐことはできません。
ただし、上の「トーク履歴はバックアップ済みですか?」の画面が表示された時点なら、まだトーク履歴のバックアップをおこなえます。この画面が表示されたら、何も操作せず、新端末での引き継ぎ作業をいったん休止してください。
旧端末のLINEアプリを起動し、「ホーム」タブの設定ボタンから
→ → の順にタップし、トーク履歴をバックアップしましょう。旧端末のLINEアプリでバックアップが取れたら、新端末であらためて
→ の順にタップします。バックアップが正常におこなわれていた場合、
の項目に当日の日付と時間が記載されているはずです。確認できたら、 をタップしましょう。これで新端末へのトーク履歴の引き継ぎは完了です。原因:異なるOS間で機種変更をしている
AndroidスマホからiPhone、iPhoneからAndroidスマホと異なるOS間で機種変更をする場合、LINEのトーク履歴を引き継げません。
そもそもLINEのトーク履歴は、iOS版LINEではAppleの「iCloud」、Android版LINEではGoogleの「Googleドライブ」を利用してバックアップ・復元をおこないます。
それぞれのOSで利用しているデータ保存サービスが異なるため、「Googleドライブ」に保存したトーク履歴のデータを「iCloud」を使って復元することはできないのです(逆もしかり)。
- トーク履歴を引き継げない(トーク履歴がすべて削除される)
- LINEコイン・コールクレジットが引き継げない
- LINE連動アプリのゲーム内通貨・アプリ内通貨が引き継げない
苦肉の策として、どうしても保存しておきたい大切なトーク履歴は、「テキストファイル」もしくは「スクリーンショット(トークスクショ)」で残しておくことが可能です。
対処法1:トーク履歴をテキストで保存する
テキストによるトーク履歴の保存は、目的のトークルームの右上にあるメニューボタンをタップし、展開したメニュー画面から
→ の順にタップして進みます。共有メニューが表示されたら、送信先(保存先)を選択して完了です。LINEのストレージサービスである「Keep」へ保存しておけば、いつでもLINE上で見返すことができます。
あくまでテキストベースなので、スタンプや画像などは表示されません。また、トーク履歴の一括保存はできないため、トークルームごとにこの操作を繰り返す必要があります。
対処法2:トーク履歴をスクリーンショット画像(トークスクショ)で保存する
スクショしたいトーク部分の開始位置になるメッセージを長押し(ロングタップ)し、メニューから
を選択してください。終了位置にあたるメッセージをタップしてスクショ範囲を選択したら、
ボタンを押します。筆者が試したところ、メッセージは156件まで選択できました。スクショしたトーク画像は、ダウンロードボタンをタップすると端末に保存できるほか、共有ボタンからKeep(キープ)に保存しておくことも可能です。
原因:新端末と旧端末で異なるApple ID/Googleアカウントでログインしている
トーク履歴のバックアップ・復元は、iOS版LINEはApple IDに紐づく「iCloud」、Android版LINEはGoogleアカウントに紐づく「Googleドライブ」を利用します。
バックアップ時と異なるアカウント(Apple ID・Googleアカウント)にログインした状態でトーク履歴を復元しようとすると、データがインポートされない恐れがあります(特にiPhoneの場合は要注意)。
対処法1:バックアップしたApple IDでiPhoneにログインし直す(iPhone)
バックアップ時と異なるApple IDでiPhoneにログインした状態でトーク履歴を復元しようとすると、データがインポートできず「バックアップされたトーク履歴が見つかりませんでした。」と表示されてしまいます。
こうなった場合、すぐに引き継ぎを中断して、新端末からLINEアプリをアンインストールしてください。
左:設定アプリの一番上にある自身のアカウント名をタップ右:一番下にスクロールし、 をタップ
続いて、iPhoneの「設定」アプリで現在のApple IDからサインアウトし、トーク履歴をバックアップしたときと同じApple IDでサインインし直します。その後、LINEアプリを再度インストールし直して、最初から引き継ぎ作業を開始しましょう。
あらためて「トーク履歴を復元」の画面まで進んだら、
ボタンをタップします。これでトーク履歴を復元できるはずです。対処法2:引き継ぎ画面でバックアップしたGoogleアカウントを追加する(Androidスマホ)
左:「トーク履歴を復元」の画面で をタップ右:該当するアカウントがない場合は をタップ
Android版LINEでは、バックアップ時と異なるGoogleアカウントでログインしている状態でもさほど問題ありません。
トーク履歴の復元画面でバックアップ時のGoogleアカウントを追加することで、トーク履歴を復元することができます。
原因:iCloud Driveがオンになっていない(iPhone)
iOS版LINEでトーク履歴を復元するには、iPhoneの設定で
がオンになっていなければなりません。iCloud Driveがオフの状態でトーク履歴を復元しようとすると、「iCloudに接続できません」とエラーメッセージが表示されます。対処法:iCloud Driveをオンに切り替えてトーク履歴を復元し直す
iCloud Driveをオンにする
左:Phoneの「設定」アプリで最上部にあるユーザー名の部分をタップ中: を選択右:下にスクロールすると の項目があるのでスイッチをオン(緑色)に切り替える
このケースではいったん引き継ぎを中断し、iCloud Driveをオンに切り替えます。その後、LINEアプリで
ボタンを押せば問題ありません。iCloud Driveを確実にオンにしたうえで再度LINEアプリを開き、
ボタンをタップしましょう。もし再度「トーク履歴が見つかりません」と表示されてしまった場合は、LINEアプリを一度アンインストールし、インストールし直して最初から引き継ぎ作業をおこなえばデータがインポートされるはずです。
原因:引き継ぎのタイミングでトーク履歴を復元しなかった(iPhone)
トーク履歴を復元せずに実行をタップすると、注意書きが表示される
iOS版LINEでトーク履歴データを復元できるのは、引き継ぎ操作途中の「トーク履歴を復元」の画面が表示されたタイミングだけです。
とはいえ、ここでトーク履歴を復元しなかったとしても、バックアップさえとれていればトーク履歴が失われるわけではないので安心してください。
一方、Android版LINEでは「ホーム」タブ画面で設定ボタンから
→ と進み、バックアップ時と同じGoogleアカウントを指定して をタップすれば、いつでもバックアップしたトーク履歴を復元できます。対処法:LINEアプリをアンインストールして引き継ぎ作業を最初からやり直す
引き継ぎ途中の「トーク履歴を復元」の画面で復元しなかった場合、一度LINEをアンインストールし、再度インストールしましょう。
LINEアプリを入れ直すことで、引き継ぎ作業を最初からやり直せます。再度「トーク履歴を復元」の画面が表示できたら、今度は間違いなく「復元」を選択してください。
なお、LINEアプリをアンインストールしたところで利用データは消えません。再び電話番号とパスワードを入力していけば、LINEアカウントにログインできます。
原因:スマホのOSバージョン・LINEアプリのバージョンが古い
左:iOSのバージョンが異なる場合に生じるエラー右:LINEのバージョンが異なる場合に生じるエラー
新端末と旧端末のOSバージョンが異なっていたり、LINEアプリのバージョンが古い場合、バックアップしたトーク履歴を新端末で復元できないエラーが発生する可能性があります。
対処法1:iOS/Android OSを最新バージョンにアップデートする
OSのバージョンによるエラーの多くは、旧スマホよりも古いOSを搭載している新スマホにデータを引き継ぐ場合に起こるようです。
もし上記のエラーが表示されたら、iOS版LINEはいったん引き継ぎを中止してLINEアプリをアンインストールします。Android版LINEは後からトーク履歴を復元できるので、ひとまず引き継ぎを完了させて問題ありません。
その上で新スマホ(引き継ぎ先の端末)の搭載OSが最新バージョンであるか確認し、古い場合はアップデートをおこなってください。
新スマホをアップデート後、iOS版LINEは改めてLINEアプリをインストールして引き継ぎ作業を進め、トーク履歴の復元画面で「復元」をタップ。これでトーク履歴のデータがインポートされるはずです。
Android版LINEでは「ホーム」タブ画面で設定ボタンから
→ と進み、バックアップ時と同じGoogleアカウントを指定して をタップすれば、トーク履歴が復元されます。注意:LINEアプリのアップデートは必ずバックアップ前に済ませる
旧端末のLINEアプリのバージョンが古すぎると、上のエラーメッセージが表示されることがあります。この場合、残念ながらトーク履歴の復元は難しいといえます。
というのも前述したように、この時点ですでに旧スマホのLINEアプリは利用停止されているからです。この状態でアプリバージョンのアップデートをすると、すべてのデータが初期化された状態に更新されてしまいます。
新旧端末のLINEアプリのバージョンが大幅に異なると、トーク履歴だけでなくアカウントの引き継ぎもうまくいかない可能性が高くなります。機種変更前には、旧スマホ側のLINEアプリを最新バージョンにアップデートしておきましょう。
その他、iCloudやGoogleドライブの容量不足や通信環境のトラブルなど
iCloudやGoogleドライブは、無料で利用できる容量に上限があります(iCloudは5GB、Googleドライブは15GBまで)。バックアップ時に容量が足りず、データが保存しきれていない可能性もありえるでしょう。
また、トーク履歴のバックアップや復元をおこなうには、良好なインターネット環境が必要です。Wi-Fiなどの通信状態が安定した状況で実行することをおすすめします。
検証したLINEのバージョン:iOS版10.19.0、Android版10.21.3