神話(仮

魚座は、2月20日~3月20日頃生まれの人。魚座についての基本的な知識をまとめています。魚座の大まかなエネルギータイプや、その背後にある神話的ストーリーなど、魚座についての基本的なことがわかると全体像がつかみやすくなります。

牡羊座の神話

12星座の最初に位置する牡羊座は、この世に初めて生まれた生命に似ています。

何も無いところから天地が創造されて、そこから命が生まれ、グングンと力強く育っていくようなダイナミックな生命力の象徴なのです。

牡羊座に関する神話はいくつかありますが、そのなかでもテッサリア国の王子アタマスを救った「金毛の羊」だという説が最も有力です。

テッサリア国の王子アタマスは、最初の妻である妖精ネフェレとの間にプリクソスとヘレーという兄妹に恵まれました。
しかしネフェレと別れた後に、イノーを妻として迎えました。

イノーとアタマスの間にも子供ができたのですが、自分の子供よりも立場が上であるプリクソスとヘレーのことが疎ましくなってきたのです。

そこでイノーは継子であるプリクソスたちを殺そうと考えはじめました。

イノーが最初におこなった策略は、国中の作物を枯らしてしまうことでした。

人々が凶作で飢えに苦しむようにしておいてから「王子プリクソスを生贄にささげればよいという神のお告げがあった」と神殿へ伝えたのです。

ですがこの悪巧みに気づいた妖精ネフェレは、自分の娘と息子を助けるために大神ゼウスに祈りました。

すると無垢な二人を哀れに思ったゼウスは、生贄に捧げようとする瞬間に雲に二人を包んで金の羊にのせて逃がしてやったのです。

金の羊は二人を背中に乗せて大慌てで空を駆けて飛んでいったのですが、あまりにも早く飛んだために妹のヘレーは海に落ちて死んでしまいました。

妹の死に悲しみにくれながらも、金の羊にのった兄プリクソスはコルキス国にたどりつくことができました。

プリクソスはそこで歓迎されてたいそう喜び、お礼の気持ちとして、金色に輝く羊の毛皮をコルキス王に贈りました。

そして羊はゼウスによって天に召されたのです。

二人の兄妹を勇敢に救い出した金の羊ですが、いきおいあまって妹を振り落としてしまうなど、けっこう大雑把なところがあります。

馬力はあるけれど力のコントロールが下手なところが牡羊座の性質に似ているかもしれません。

牡牛座の神話

美しく清らかなフェニキア国の王女エウロペは、ある日、侍女たちをつれて水辺の草地へ花摘みにでかけました。

色とりどりの花々に夢中になっていたところ、ふと顔をあげると、目の前に輝くばかりに美しい白い牛が現れました。

その美しい牡牛はとても深く穏やかな目をしていて、王女がなでると静かに王女の側にうずくまりました。

そこで、エウロペはじゃれるように、牡牛の背中にまたがってみると、牛はとつぜん走り出し、海を越え、空を越え、あっというまにエウロペを連れ去ってしまいました。

着いた先はクレタ島。

そこで、牡牛は大神ゼウスに姿を変えました。

好色な神ゼウスはあまりにも美しいエウロペを見かけて一目ぼれし、花嫁にしようとさらってきたのでした。

全能の神であるゼウスはとても惚れっぽく、好きになったらあらゆる手段で手に入れてしまうのです。

ゼウスには正妻ヘラがいますが、ヘラはとても嫉妬深く、夫ゼウスの浮気は決して許しません。

そのため、遠くはなれたクレタ島にエウロペをかくまわなければならなかったのです。

浮気性な大神ゼウスですが、エウロペに対しては献身的に愛をささげエウロペはクレタ島でゼウスとの間に3人の子供を産みました。

その一人が、有名なクレタ島のミノス王です。

また、ゼウスが愛するエウロペとその子供たちに与えた土地がいまのヨーロッパだといわれ、エウロペがその語源になっています。

美しいエウロペを愛した神の化身である白い牛が、牡牛座となったといわれています。

蟹座の神話

ある日、勇者ヘラクレスは重い罪を犯してしまい、その罪を償うために蛇の化け物ヒドラを退治する旅に出ました。

ヘラクレスは全能の神ゼウスと妾の子だったため、正妻であるヘラに恨まれていました。

重い罪を犯したのも、旅にでることになったのも、じつはヘラの呪いのしわざだったのです。

ですが神託として化け物を退治するように命じられては断れません。

旅に出たヘラクレスは、化け物ヒドラを見つけ、激しい戦いが始まりました。

ヒドラは不死身の頭を持つ化け物ですが、なんといってもヘラクレスは怪力で比類なき最強の勇者です。

闘いの最中、化け物ヒドラが不利になり窮地に陥ると、大蟹がヒドラを助けようと、大きなハサミでヘラクレスの足を切ろうと味方しました。

しかし、ヘラクレスはそんなものには全く動じず、そのまま大蟹をふみつぶしてしまいました。

カルキノスは勝てるはずもないのに、親友である化け物ヒドラを助けようとしたのでした。

はヘラクレスを殺すためにヘラに差し向けられたともいわれます。

そんな大の功績と勇気を認めて、ヘラが天に召し上げたのです。

ヘラに命令されたにしろ、まったく勝算のないままに、友であるヒドラを助けようとした大

化け物でありながら友を守ろうとした大蟹は、じつは優しい心の持ち主だったのでしょう。

蟹座も、友や家族のことを一生懸命に助けようとする情に厚い人達。

すべてを投げ出して愛する人を守ろうとする姿が、大の神話と重なります。

獅子座の神話

この神話の主人公はヘラクレスと化け物ライオンです。

勇者ヘラクレスは、全能の神ゼウスと妾の子です。

そのため、正妻ヘラに恨まれ、呪いをかけられていました。

その呪いのためヘラクレスは正気を失い、自分の妻子を殺すという重罪を犯しました。

この罪を償うための化け物退治の旅にでました。

そして最初に闘った化け物がこの魔のライオンです。

このライオンはとんでもない魔性を秘めた化け物でした。

ヘラクレスはこん棒でライオンを叩きのめしてから、怪力にまかせて何日もの間、化け物ライオンを締め上げました。

そして化け物ライオンの息の根を止めた後、ヘラクレスはその皮を剥いで身にまとい、自らの勇気の証にしました。

化け物ライオンは死んでから、ヘラクレスの一部になって彼を守るようになりました。

死んだあとに化け物ライオンから勇者の一部に変身したのです。

勇者でありながら自分の妻子を殺してしまうなど弱い心も隠し持つヘラクレス。

その弱さを隠すかのように、威厳と強さで覆いかくしてくれるのがライオンの皮でした。

自信にあふれ、どこから見ても誇りを感じさせる獅子座。

ですが、心の中には孤独とさみしさをかかえていたりします。

ライオンの皮を身にまとう勇者ヘラクレスの本当の姿は、強いのか弱いのか・・・。

獅子座の本質を暗示しているかのようなお話です。

乙女座の神話

このお話の主人公は、全能の神ゼウスの妹ペルセフォネです。

ある日、ペルセフォネは友達と野原に花を摘みに出かけました。

ところが花摘みに夢中になってしまったペルセフォネは皆とはぐれてしまいました。

ペルセフォネにずっと思いを寄せていた冥界の神ハデスは、その姿をみてここぞとばかりに、無理やり冥界へと連れ去ってしまいました。

このことを知って悲しんだのはペルセフォネの母である豊穣の女神デメテル。

あまりのショックで洞穴に閉じこもってしまいまったのです。

すると地上の草木はすべて枯れて、作物は育たなくなり、食べ物がなくなってしまったため人も動物もどんどん死んでいきました。

このままでは生き物がすべて死に絶えてしまうと知った神々は、冥界の神ハデスに、ペルセフォネを返すように命令しました。

ハデスはしぶしぶペルセフォネを帰す約束をしたのですが、こっそりとペルセフォネに冥界のざくろの実を食べさせたのです。

冥界の食べ物を口にした者は地上に戻ることはできません。

無事に地上に戻ることができたペルセフォネですが、ペルセフォネはざくろを4つ食べていたため、1年のうち4ヶ月は冥界にいなければならないことになりました。

それまでは地上には四季はありませんでしたが、この4ヶ月間が地上の冬となりました。

ペルセフォネが地上にいられる8ヶ月間が、春、夏、秋となったのです。

ハデスに連れ去られ、強制的に妻させられたペルセフォネですが、冥界では夫となったハデスに連れ添い、妻としての役割を果たそうとしました。

目の前にある出来事や自分の立場を冷静に見極めて、それにあわせて生きていこうとする姿は、乙女座の性質と重なるものがあります。

天秤座の神話

この神話の主人公は、正義の女神アストレアです。

女神アストレアは、その手に天秤を持っており、それによって人間の犯した罪を計るのだといわれています。

神話の時代、世界はいくつかの時代に分かれていました。

黄金時代は、神々は人間達と共に暮らし、春のように穏やかで平和でした。

銀の時代は、人間の間に貧富の差が出来はじめ、争いごとが増えてきました。

青銅の時代には、弱者と強者がはっきりとして、お互いを傷つけ合うようになりました。

鉄の時代になると、敵と味方に分かれて、相手を殺そうと激しい戦争を繰り返しました。

正義の女神アストレアは、それぞれの時代を冷静に見つめて、公平に、人間の罪をはかろうとしてしていたのです。

争いが増え、ほとんどの神が天界へ戻ったあとも、女神は人間たちのことを信じて、人々に正義について説くことを止めませんでした。

しかし、それにもかかわらず人間は戦争ばかり繰り返すようになったため、女神アストレアはとうとうあきらめて、天に戻っていってしまったのです。

人間のひどく愚かな姿を見ても感情的にならず、成り行きを見定め、どうにか調和を図ろうとした女神アストレアの姿が、天秤座の性質と重なります。

正義感と思慮深さの両方をバランスよく持っているのが天秤座だといえます。

射手座の神話

射手座の神話の主人公は、半人半馬のケイロンです。

ケイロンは、粗野で野蛮なケンタウロス族のひとりですが、実際は正義感にあふれ、心優しく知性豊かな、優れた才能の持ち主でした。

ケイロンは、音楽の神アポロンと、月の女神アルテミスに大変かわいがられ、音楽、医学、予言、馬術、弓矢などの才能を授けられました。

この豊富な知識を生かして、ケイロンは、多くの勇者たちに知恵を教え込んでいったのです。

ケイロンの弟子の中には、勇者ヘラクレスもいました。

ある時、ヘラクレスが戦いにまきこまれたとき、一緒に闘っていたケイロンのひざに、ヘラクレスが放った毒矢が突き刺さりました。

その毒は、触れた者は必ず死んでしまうという強烈なものです。

しかし、神であるケイロンは不死の身であるため、死ぬことがありません。

そのため、強い毒が全身に回っても死ぬことができず、激しく苦しみ続けました。

あまりの苦しみに耐えかねて、ケイロンは不死の力を英雄プロメテウスに譲り、ケイロンはやっと死ぬことが出来たのです。

これを見た全能の神ゼウスは、ケイロンの死をたいへん悲しみ、天に召し上げたのでした。

多くの才能に恵まれ、その知識を惜しげもなく人に伝えようとするケイロンの姿は、知識を探求し、わけへだてなく人々と付き合おうとする射手座の姿に重なります。

山羊座の神話

山羊座は、ギリシア神話の牧神パーンの姿を現しているといわれます。

上半身が角の生えた山羊、下半身が魚という姿をしています。

神と人間の間に生まれた半神半人で、もともとは人間の顔に山羊の角、全身が毛深く山羊の臀部と脚をもっていました。

その姿はすこしグロテスクでたしかに恐ろしいものですが、性格はいたって陽気で楽しいことが大好きな愛嬌者。

人を笑わせたりユーモアの精神が旺盛なので神々の間では人気者でした。

芸術や音楽の才能に秀でていますが、それでいてどこか抜けている。

おちゃめな牧神パーンはその姿にもかかわらず憎みきれないタイプなのです。

そして、牧神パーンのもうひとつの大きな特徴は大の女好きなこと。

実際モテるかどうかはさておき、そのプレイボーイっぷりはかなりのもの。

キレイな女性を見かけるとすぐに追いかけてはくどきまくります。

女好きが関係してこんなエピソードがあります。
あるとき川のほとりで開かれていた神々の酒宴で牧神パーンが笛を吹いていると、笛の音と酒の匂いに引寄せられて巨大な怪物テュフォンが現れました。

テュフォンは自分が神の宴に招かれていなかったことに激しく腹をたて怒り狂います。

突然の怪物の乱入におどろいた神々はパニック状態になり逃げ出しました。

パンも山羊の姿に変身をして一目散に逃げたのですが、途中で追いつかれそうになったため、川に飛び込み魚に変身して逃げようとしました。

ところがあまりにもあわてていたため、川に浸かった下半身だけが魚になり、上半身は山羊の姿のまま、どうにか地からづくで泳いで逃げたそうです。

このあまりにも滑稽な姿を見た神々はみな大笑い。

その楽しい様子を喜び星座に召し上げたということです。

あまりにもドジすぎる牧神パーンですが、その本質はとても力強いものです。

生まれながらのハンデがあっても気にせず自ら笑い飛ばし、馬鹿にされても、どんな逆境にもめげずに力いっぱい生き抜く姿は生命力であふれています。

山羊や魚に変身した牧神パーンは、その力が海底から山上までの全世界に及ぶことを表わしているといわれます。

これが英語等で「全て」をあらわす接頭語Pan-の語源になったということです。

ちなみに牧神パーンの混乱や恐怖が、パニック(Panic)という言葉の語源ともいわれます。

どんなときでも諦めず、本当の自分を見失わないパーンの姿は、山羊座の性質に通じるものがあります。

魚座の神話

美の女神アフロディーテと、その子供であるエロスがこの神話の主人公です。

ある日、女神アフロデイーテとエロスが川のほとりを歩いていました。

その近くでは、神々の宴が催されていました。

美しい音楽が奏でられ、多くの神々が酒宴を楽しんでいました。

そんな中、半人半蛇の大怪物デュポンが、突然、恐ろしい姿を現したのです。

怪物デュポンは、100の頭をもち、目と口から火を吹く、世にも恐ろしい化け物です。

そんな化け物が暴れるのをみて、慌てふためいた神々は散り散りに逃げていきます。

それを見た女神アフロディーテとエロスも恐怖におののき、自分たち二人をしっかりと結びつけて川の中へ飛び込みました。

そのとき変身したのが2匹の魚の姿。

女神アフロディーテは子供エロスと離れることがないように尾を紐で結び、どうにか無事に逃げることができました。

この強い親子の愛に心をうたれた全能の神ゼウスは、尾が結ばれた2匹の魚の姿を、愛情のシンボルとして天に召し上げました。

親が子を思う無償の愛と、親を心から信じる子供の純粋さは、見返りをもとめずに、海のように深い愛情をもつ魚座の姿に重なります。

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